蛸田窯・作陶日記

takoden2.exblog.jp
ブログトップ
2012年 09月 07日

萩その後

萩から還って、何かを伝えなければと思いつつも作陶欲求の方が強く、無心に茶碗を捻っている。
既に5点程焼成出来たので少し披露。

同じ "休雪窯" に参加した方で、下関の "T氏" は野焼き用にと自分で作った作品を持ち込まれた。
熱心な方で、どなたか先生に着いておられるようで、その持ち込まれた作品が独特の赤土で出来ておりとても興味を抱いたので、少し残っている土を譲っていただいた。
山口県の川棚温泉付近の土だと聞いた。とても野趣味の有る原土で混雑物の多い、水簸されていない赤土で、以前に自宅近くの源流付近で採取した土とは趣が随分違っていて面白そうだった。
整形は困難を極め3点捻ったが、1点は本焼きで腰が崩れてしまった。

さらに萩釉をと思い、1kgの藁灰が手元に有ったので水簸して釉薬にしてみた。休雪窯では沢山の原料の藁灰をストックされていたので、早速自分も、見よう見まねでテスト釉を作った次第。
まだまだの状態だが少しは先が読めそうな出来となった、蛸田窯は、焼成時間や温度管理が独特なので試行錯誤の段階は当分続きそうだ。(続く)

本日の成果

e0048046_1523271.jpg

茶碗 :銘「椿東」(ちんとう) 高さ 74mm 口径 130x125mm 高台径 45mm 蛸田白萩釉 特簸信楽土 焼成 9/6/2012


*椿東(山口県萩市椿東):休雪窯の所在地


e0048046_1525640.jpg

茶碗 :銘「擲卻」(ていきゃく) 高さ 76mm 口径 144x140mm 高台径 44mm 蛸田白萩釉 川棚土 焼成 8/30/2012


登樓望水   顧況

鳥啼花發柳含煙,
擲卻風光憶少年。
更上高樓望江水,
故鄉何處一歸船。


鳥啼き花発いて柳煙を含む  
風光を擲卻して少年を憶う  
更に高楼に上って江水を望めば
故郷何れの処か一帰船    

*擲卻(ていきゃく)=打ち捨てさる

陽春鳥啼き花開いて柳に霞みのこめる頃、快い風光に対して、そぞろに少年時代を追憶するのは自然であるが、やがて失いつくした青春を回顧していると、為に風光に対するのさえ耐え難いような気持ちになる、面をそむけて風光にそむきたいような気持、即ち風光を擲卻して少年を憶うのは、少年を憶うて風光を擲卻するのである。そこで更に高楼に上って江水を見はるかすと、故郷はいずれの方角であろうか、江上にはただ見る一帆の帰船、彼方に遠ざかりゆくのみ。            
三好達治「新唐詩選」

e0048046_1525152.jpg

茶碗 :銘「花茨」(はないばら) 高さ 77mm 口径 115x105mm 高台径 42mm 土灰釉 川棚土 焼成 9/6/2012


*種田山頭火がこよなく愛した、川棚(山口県下関市川棚温泉)の其中庵で詠んだ一句「花いばら ここの土にならうよ」

[PR]

by takodenkama | 2012-09-07 15:55 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://takoden2.exblog.jp/tb/18808101
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< 萩陶芸大リーグⅢ      萩陶芸大リーグ Ⅱ >>