蛸田窯・作陶日記

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2006年 05月 18日

藁灰釉茶碗2点。

木曜日(雨のち曇り)17℃

灰釉の茶碗3点完成したので、その内、未発表の2点に銘を付けたので披露。
沓型に窯の中で変形した1点は、3度の焼成に耐えて結構気に入った出来映えとなった。 これは2度目の焼成の時に、直に炭の上においたので落下して変形したものだ。無理矢理撓めたものと違って味わいある歪曲変形となった。口縁部に1カ所くっ付きを取った時に欠けが出来たが、3度目の焼成で補修の釉を加えておいたので問題は無い。
 今月は良く雨が降ったので、これには鄭板橋の古詩から「驟雨」(しゅうう)と名付けておく。

藁灰釉の茶碗
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茶碗:銘「驟雨」 高さ 8.0cm 口径12.1 x 10.7cm 高台径5.3cm 赤土/上信楽土 藁灰釉 焼成06/5/12

寄青崖和尚          鄭板橋
山中臥佛何時起
寺裏桜花此日紅
驟雨急添崖下水
泉声都作晩来風

山中に寝ている佛は、いつか、起きるのか。    
寺の庭の桜花は、このごろ、満開だ。       
驟雨は崖の下に流れている水の量を急に増した。  
泉の音も、夜の山からの風に混ざって聞こえてくる。

あと1点は、1度の焼成ですんなりと焼けた茶碗で、藁白とまではいかなかったが具に見ると青白磁風の釉垂れが有り、昨年の松灰釉の茶碗「滌蕩」を思い起こさせる雰囲気を少し備えている。
この茶碗には李白の
”遊宴”の詩から、若葉に萌える深い山の景色を連想させてくれる「翠微」(すいび)と名付ける。

藁灰釉の茶碗
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茶碗:銘「翠微」 高さ 8.0cm x 口径12.5 x 高台径5.5cm テラコッタ/上信楽土 藁灰釉 焼成06/5/12

遊宴        李白
暮従碧山下
山月随人歸
却顧所來徑
蒼蒼横翠微

夕ぐれに碧の山を下ってくると、       
山の月がどこまでも人といっしょについて来る。
ふりかえって見たら、通ってきた小道は、   
山のみどりの中に、こんもりと横たわっていた。

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by takodenkama | 2006-05-18 10:52 | 作陶日記 | Trackback | Comments(2)
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Commented by nihao-keikoo at 2006-05-20 19:10
「翠微」の緑が綺麗です。ちょっと厚くたまったところはとてもいい景色です。
李白のこの詩は幼い頃を思い起こさせますね。
いい詩です・・・
Commented by takodenkama at 2006-05-21 07:28
niho-keikooさま
コメントありがとう。
この詩のように、詩情の溢れる茶碗を作りたいと、ひたすら轆轤に向かい、手に豆を作って削っています。  いつの日にか満足を得んが為に・・・ただひたすらに。草々


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