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蛸田窯・作陶日記

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2006年 11月 29日

「大鈞」とは・・・・・。

火曜日(曇/晴)15℃

昨日の茶碗5点を削るのに一日掛かってしまった。
久々の赤土での作陶なので、どんな仕上げにしようかいろいろと迷ってしまう。
赤化粧、黒楽釉、青白磁釉、セレン赤釉などいろいろと候補があって楽しい限りだ。
削りもそれなりに方向性を考えてやっているので時間を喰ってしまう。
今夜強制乾燥して明日は素焼きと本焼きのダブルでいこうと思う。

作品が出来だすと、銘々やそのための資料漁りが大変で、此れまた結構楽しいのでついつい読みふけってしまい、これにも何倍も時間を喰ってしまう。

陶淵明の「神釋」という詩の冒頭の句 ”大鈞"の "鈞(きん)" は「陶工の使う轆轤のことで。
回転しつつ器をつくり出すところから、その大なるもの、造物主にたとえられる。」 ことを今日はじめて知ったので興奮している。

早速「大鈞」と金山窯で焼成した徳利に銘々。
酒無くしては何も造り出せない人もあまたおられると思うので・・・。

昨日と今日の成果。
「大鈞」とは・・・・・。_e0048046_23501287.gif

赤土で捻った茶碗5点と水滴、削りも完了。

金山窯で焼成した徳利。少し焼きが浅いがほぼおもわくどおりに焼成できた。
「大鈞」とは・・・・・。_e0048046_23513658.gif

徳利:銘「愁沽」 高さ 15.4cm x 口径 5.1cm x 外径 10.5cm 容量 600cc 古信楽窖窯土/焼締 焼成 '06/11/19

神釋(こころのしゃく)   陶淵明
大鈞無私力
萬理自森著
人為三才中
豈不以我故
・・・・  


 万物を生成する巨大な轆轤である造物主は、その力を自分の気に入った方向にだけ気ままに使うということはない。
 従って万物には、それを支配する原理が、さまざまな形をとって厳然とはっきりあらわれている。
 ところでその万物のうちの一つである人間が、天人地と三才のまん中に位してあがめられるのは、
 ほかでもないこの俺、精神というものが人間にあるためではないか。
・・・・・(以下省略)


by takodenkama | 2006-11-29 00:07 | 作陶日記


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