カテゴリ:作陶日記( 398 )


2016年 11月 17日

洛西秋色

2004年に始めた作陶も12年目を終わらんとしている。

今年は春の ”第4回兀兀展” を終え 追加注文 や 配送 を済ませた頃から急速に作陶意欲が削がれだし、日々、
酒浸りの懶惰な生活をおくっている。

茶碗を10点ほど捻ってみたものの素焼きすら手に着かずこのまま越年することになるのか・・・・・???。

先日も明日香に出掛けたり、また今日は紅葉狩りに近くの寺まで散策して鋭気を養ってみようと試みている
例年になく紅葉が綺麗との巷の噂を信じて、凛厳として清閑な雰囲気を漂わせている菩提寺”花の寺”を訪れた。

期待に違わず、愁色に閉じ込められたかのような、杪莫としておおらかで朽ち果てそうな佇まいの古刹にも三々五々
人の気配があり紅葉も美しく色着きとても満ち足りた気分に浸ることができた。

まずは窯の修復から着手しなければと・・・・・・・・・・・・。

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風情の愈や増す ”花の寺” 大原野/勝持寺 (photo by gotsugotsu)


酔中對紅葉    白居易
       

臨風杪秋樹  風に臨む杪秋の樹     
対酒長年人  酒に対す 長年の人    
酔貌如霜葉  酔貌は 霜葉の如し    
雖紅不是春  紅なりと雖も 是れ春ならず














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by takodenkama | 2016-11-17 11:14 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2016年 10月 09日

明日香、キトラ、石舞台

キトラ古墳「四神の館」の特別公開が始まったので、初秋の奈良は明日香村へ妻女の運転するGiuliettaで出かけた。

キトラ古墳で最も重要な壁画として位置づけされる天井部に描かれた星座にまつわるロマンにとても惹かれるものがあり、是非、ひと目見ておきたいとの衝動に駆られ事前申込を済ませ勇躍出掛けた。
此の天文図は日本の学者の考証により何時、何処で観測された星座といった推定がなされており大いに学究的な興味を抱かされトキメキを秘めている。

奈良は前回、正倉院展に出かけて以来だ、それに私にとってとても意外だが明日香方面は初めてなので、まず行きたかったのが石舞台古墳、伝説の蘇我馬子墓所ともいわれている、とてもスケールの大きな石組み、墓所としてはその広大な石室に圧倒される。
奈良には小中学生の頃より屢々出掛けているのに何故ここまで来ていなかったのかとても残念に思った。此の石組によるダイナミックな造型を目の当たりにすることは、若い頃の私には必ずや何かを与えてくれたであろうと思う・・・・・。

奈良といえば「興福寺」詣では外せない、6年前にリニューアルされた「国宝館」に翌日、朝一番に出掛け国宝の八部衆、五部浄像や阿修羅像にも久々に逢うことができた。
以前とは随分異なった立派な展示室となっており此の寺院の人気の程がよく解る、この日は五重塔が特別公開されており人の列が出来ていたが国宝館はヒッソリとしており静かにあまたの仏像と対峙することができとても充実した時を過ごすことができた。

その後はのんびりと地道を走り宇治・槙島のbrio ristoranteで美味しいランチをいただき帰って来た。



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石舞台古墳 Photo by GOTSUGOTSU










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by takodenkama | 2016-10-09 13:07 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2016年 06月 17日

梅雨

夏茶碗は自分で使用する目的に合致しなかったのであまり熱を入れて作ってなかったが、
先日の個展の時に、何時も求められているのは朝顔や井戸や建戔が多いことに気づいた。

販売を目的として作陶しているわけではないが、手許に残っているものの中にその種の
良品が殆ど無く、ほぼ出払っている事実に愕然とした・・・・・・・。

個展はこれが最後になるだろうと内心決めていたので、なんだか心残りが・・・・・。
遠路お運びいただいているにもかかわらず、人の心を斟酌できずに十数回も個展を開いて
いたとは・・・、とても慚愧の念に耐え難い所作だった、その事に今日気づくとは・・・。

これでまた新たに作陶できる命題が得られた訳で、梅雨時の作陶意欲に結びつけようと
している今日この頃。


新作を一点披露。
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茶碗 :銘「驟雨」しゅうう 高さ 55mm x 口径 150mm x 高台径 45mm 天龍寺青磁釉 釜戸赤土 焼成 Jun/05/2016

五言律詩                            
封雨書懐走邀許圭簿 雨に対して懐を書し走らせて許主簿を邀(む)かう

東嶽雲峰起  東嶽(とうがく)雲峰(うんほう)起(おき)る      
溶溶滿太虛  溶溶(ようよう)として太虛(たいきょ)に滿(み)つ   
震雷翻幕燕  震雷(しんらい)に幕燕(まくえん)翻(ひるがえ)り   
驟雨落河魚  驟雨(しゅうう)に河魚(かわうお)落(お)つ      
座對賢人酒  座(ざ)に對(たい)す賢人(けんじん)の酒(さけ)    
門聽長者車  門(もん)に聽(き)かんとす長者(ちょうじゃ)の車(しゃ)
相邀愧泥濘  相(あい)邀(むか)うる泥濘(でいねい)を愧(はず)   
騎馬到階除  馬(うま)に騎(またが)って階除(かいじょ)に到(いた)る











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by takodenkama | 2016-06-17 09:26 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2016年 05月 21日

兀兀展その後



昨夜、注文しておいた桐箱が届いた、箱屋さんも自身が所属の京都木工芸指物協会展の会期が兀兀展と重なって
とてもお忙しそうであった。

早速、箱詰め梱包、第二陣の発送とおお忙しだ、ストックの桐箱で第一陣の発送は済ませていたのであと2回程
で完了しそうだ。

兀兀展の時に注文頂いた茶碗の作成と焼成も同時進行で進めており、朝顔型を5点捻って昨日その内の2点焼成
した。
ともに還元焼成で釉薬は異なったものを施釉している、焼成も匣鉢に入れるものと直接還元雰囲気で焼成するも
のと分けてみた。

やはり匣鉢に入れたものは予定通りに仕上がったがもう一方は半還元気味で今一の仕上がりと成った、没・・・。

本日の成果。

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茶碗:銘「沫雨」うたかた 高さ 60mm x 口径 148mm x 高台径 48mm  天竜寺青磁釉 釜戸赤土 焼成 May/20/2016 


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by takodenkama | 2016-05-21 16:35 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2016年 05月 12日

兀兀展 無事に終了いたしました。

兀兀展は多くの方々のご来場を得て無事に終了いたしました。

感謝の念をどのように伝えるべきか思いつかない程のご厚情を
頂きました、ありがとうございました。

沢山の宿題も頂き、身に余る光栄です。一つずつ片付けるべく
今日、赤色の茶碗を14日までにとのご要望に応えるべく3点
焼成しました。

早起きと好天も幸いして、7時前には火入れ、昼までに窯出し
出来ました。とても好い出来に満足、満足。

これらは個展前に施釉までしておいたものが数点あったので間
に合っただけです、木箱の注文や銘々の資料作成等けっこう時
間がかかり、天候のこともあって今日の焼成と成りました。

早速披露します。

本日の成果
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茶碗:銘「相思」高さ 88mm x 口径 120mm x 高台径 50mm セレン赤釉 土岐艾土 焼成 May/12/2016


相思  王維

紅豆生南國
春來發幾枝
願君多采襭
此物最相思


紅豆 南國に 生じ               
春 來りて 幾枝か 發(ひら)く         
願はくは 君 多く 采(とり)襭(つまばさ)めよ
此の物 最も 相い思わしむ           

*相思:こい(相思相愛)













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by takodenkama | 2016-05-12 14:05 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2016年 05月 05日

兀兀展

風薫る快晴の京都!!! サプライズ満載の第4回「兀兀展」スタートしました。

初日から旧友や、陶友、行きずりの人々や前夜おでん屋で出会った外国の旅行者夫妻等など
さすがに超繁華街の京都のど真ん中はとても刺激的で大勢の人々であふれ返っています。

一日が終わればすぐ近くのビヤホールに繰り出し妻女と泡で乾杯!此の毎日が続けば確実にリバウンド、
三年振りの、とても楽しい日々を少しのあいだ彷徨し続けます・・・・・。

お茶とお菓子は欠かさずにご来展をお待ちいたしております、お気軽にお出かけください。


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by takodenkama | 2016-05-05 08:49 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2016年 04月 15日

第4回 「兀兀展」




おしらせ、

第4回 兀兀展              
 
日時:5月3日(火)から5月8日(日)まで
  12時 〜 7時(最終日は 5時まで)

場所:ギャラリー佐野           
 京都市中京区寺町通蛸薬師北西角 
Tel & Fax : 075-221-2767

出品:茶碗・水指・茶入・花入・茶壺などと 
休雪窯での作品

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案内状ご希望のかたは兀兀までメールください。












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by takodenkama | 2016-04-15 11:04 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2016年 02月 06日

焼締、本焼き

立春も過ぎたが、春めく様子も無く厳しい冬空が続いている。
歩行困難な身体に鞭打ち、萬有を振り絞って本焼きに挑戦した。

年末に素焼きを終えていた酒器揃え3組のうちの1組と筒茶
それに先日素焼き出来たばかりの井戸風茶の計4点。
1300℃で30分の練らし、随所に炭を配して景色付けに気を配っての焼成。

出来は想定通りで、窯下段に入れた酒器揃えは少し焼きが浅く炭の配し方も
不足気味となったが松葉灰の溶融加減も良く満足な出来に仕上がった。

上段の2点の茶は降灰、景色付けも決まって色味、焼き加減、重さ共にとても良い仕上がりになった。

本日の成果

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酒器揃え:銘「笑謝」徳利 高さ 122mm x 口径 20mm x 外径 112mm 高台径 56mm        
          盃  高さ 45mm x 口径 95mm x 高台径 30mm 古信楽土 焼成 Feb/06/2016

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茶盌:銘「獨酔」高さ 88mm x 口径 106mm x 高台径 50mm 古信楽土 焼成 Feb/06/2016
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 茶盌:銘「盡忘」高さ 70mm x 口径 140mm x 高台径 48mm 古信楽土 焼成 Feb/06/2016

陶潜體詩十六首之五   白居易              
朝亦歌   朝に亦た独り酔うて歌い     
暮亦酔睡   暮れに亦た独り酔うて睡る    
一壷酒   未だ一壷の酒を尽さざるに    
己成三酔   己に三独酔を成す        
勿嫌飲太少   嫌う勿れ飲むことはなはだ少なきを
喜歓易致   且つきかんの致し易きことを   
一盃復両盃   一盃復(ま)た両盃        
多不過三四   多きも三四に過ぎず       
便得心中適   すなわち心中の適をえて     
盡忘身外事   ことごとく身外のことを忘る   
更復強一盃   更に復た一盃を強いれば     
陶然遺万累   陶然として万累を遺(わす)る   
一飲一石者   一飲一石する者は        
徒以多為貴   徒に多きを以て貴しとなす    
及其酩酊時   其の酩酊の時に及んで      
与我亦無異   我と亦異なる無し        
笑謝多飲者   笑謝す多く飲む者        
酒銭徒自費   酒銭徒らに自ら費やすを     



      
        
    







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by takodenkama | 2016-02-06 15:08 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2016年 02月 03日

Comprehensive drawings

初窯の成果

一月は例年になく困難なスタートと成った、早々に烽窩織炎に下肢を罹らい歩行出来ず点滴と通院の日々を送った。

2月になってようやく、その間に成形したもの3点の内2点素焼きをおこなうことができた。

そのうちの1点、共蓋の水指を、Comprehensive drowing(完成予想図)とともに披露


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縦横比のバランスが予想図とは少し狂っているが想定内の範囲で収まっている。


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by takodenkama | 2016-02-03 23:46 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)
2015年 12月 27日

羊歳の掉尾


慌ただしく歳の瀬が迫ってくる中、今年最後の焼成を新手法を使って試みた。

通常、蛸田窯の焼成はもっぱら炭を燃料としているのだが、今回は在庫不足と
スケジュールの関係と低火度の焼成ということで、LPGのみでおこなった。

初めての試みだったが、蓄積された経験が成功に導いてくれた。

炭での焼成だと窯の構造上の少しくらいの隙間はさして問題にはならないのだが
熱量を蓄熱出来ない気化燃料の場合は窯の密閉性が重要と成る。
全ての接合部にセラミックウール50mm厚を挿んで気密性を高め、排煙部も通常
ø100mmを半分のø50mmに狭め、さらにストレートに排煙してしまわないよう
内部の排煙部に遮蔽版を30mmの間隙で設置した。

850℃で焼成出来たのはセレン赤の茶碗と酒器揃え3組と半筒茶碗の素焼きの計
8点、セレン赤の茶碗は850℃で取り出し急冷、あとは密閉して焼成を終えた。

酒器揃え3組と半筒茶碗の本焼成は来年の初釜と成る。

本日の成果
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茶碗:銘「紅 雨」こうう  高さ 92mm x 口径 120mm x 高台径 50mm セレン赤釉 萩土 焼成12/25/2015

將 進 酒        李賀                            

琉璃鐘      琉璃(るり)の鐘(さかずき)                  
琥珀濃      琥珀(こはく)濃(こ)し                    
小槽酒滴眞珠紅  小槽酒滴(したた)って真珠紅(くれない)な           
烹龍炮鳳玉脂泣  龍を烹(に)鳳(ほう)を炮(つつみや)きして玉脂(ぎょくし)泣(な)く
羅屏繍幕圍香風  羅屏(らへい)繍幕(しゅうばく)香風を囲(かこ)む        
吹龍笛      笛(りゅうてき)を吹(ふ)                   
撃鼉鼓      鼉(だ )鼓(こ)を撃(う)ち                  
皓齒歌      皓歯(こうし)歌(うた)い                   
細腰舞      細腰(さいよう)舞(ま)う                   
況是青春日將暮  況(いわ)んや是(これ)青春日將(まさ)に暮れんとし       
桃花亂落如紅雨  桃花(とうか)乱落(らんらく)紅雨(こうう)の如し        
歡君終日酩酊醉  君に勧(すす)む終日 酩酊(めいてい)して酔(よ)え       
酒不到劉伶墳上土 酒は到(いた)らず劉伶(りゅうれい)墳上の土に         
    
                

        

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by takodenkama | 2015-12-27 22:19 | 作陶日記 | Trackback | Comments(0)