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蛸田窯・作陶日記

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2020年 03月 23日

蘇生

前立腺癌に侵されたが、陽子線治療のお陰でやっと蘇生できた。

陶芸再開に立ちはだかった要因は他にもあり、燃料のハイカロ炭の生産中止、LPGの取扱いの変更などなど、個性的な蛸田窯にとってはフィジカル面での大きな問題の積み重なりでその解決に試行錯誤する日々が続いた。

以前から取引のあった和歌山の姥目樫備長炭の業者から高価な炭を購入したり、新たなLPG取扱業者に依頼したりと準備は整ったので、蛸田窯の再開に踏み切った。

ガス焼成で素焼きはストック出来ていたので先づはテスト焼成を行なったので少し披露する。

高価な姥目樫の備長炭4kgを奮発して、黒楽茶盌、天目盞、茶入、文房、ビアジョッキなど眼いっぱい放り込んで焼成。1250度で引出し、1300度オーバーまで引っ張って終了。

本日の成果

蘇生_e0048046_21361166.jpg

茶盌 : 銘「郷夢」きょうむ                            

   高さ 90mm x 口径 115mm x 高台径 49mm  蛸田黒No.2/No.3 萩土 焼成 Mar/23/2020


春興         武 元衡

楊柳陰陰細雨晴 残花落盡見流鶯

春風一夜吹郷夢 亦逐春風到洛城












# by takodenkama | 2020-03-23 13:08 | 作陶日記
2020年 03月 23日

蘇生

前立腺癌に侵されたが、陽子線治療のお陰でやっと蘇生できた。

陶芸再開に立ちはだかった要因は他にもあり、燃料のハイカロ炭の生産中止、LPGの取扱いの変更などなど、個性的な蛸田窯にとってはフィジカル面での大きな問題の積み重なりでその解決に試行錯誤する日々が続いた。

以前から取引のあった和歌山の姥目樫備長炭の業者から高価な炭を購入したり、新たなLPG取扱業者に依頼したりと準備は整ったので、蛸田窯の再開に踏み切った。

ガス焼成で素焼きはストック出来ていたので先づはテスト焼成を行なったので少し披露する。

高価な姥目樫の備長炭4kgを奮発して、黒楽茶盌、天目盞、茶入、文房、ビアジョッキなど眼いっぱい放り込んで焼成。1250度で引出し、1300度オーバーまで引っ張って終了。

本日の成果

蘇生_e0048046_21361166.jpg

茶盌 : 銘「郷夢」きょうむ                            

   高さ 90mm x 口径 115mm x 高台径 49mm  蛸田黒No.2/No.3 萩土 焼成 Mar/23/2020


春興         武 元衡

楊柳陰陰細雨晴 残花落盡見流鶯

春風一夜吹郷夢 亦逐春風到洛城












# by takodenkama | 2020-03-23 13:08 | 作陶日記
2018年 12月 15日

仕覆・第二弾

柿渋染の綿布に柿渋染の刺子糸を使って仕覆の生地を作り、再度挑戦した、連り糸と締め緒は以前に購入していたものを使った。


生地が厚くて馴染ませるのにかなり苦労、

仕覆はほぼ手中に収めることができた。


中支えも前回の分は出来たが、新しいものは旅茶盌で入れ子になっており、さらに茶入まで入っている故、不要。

仕覆・第二弾_e0048046_11061554.jpeg
仕覆・第二弾_e0048046_11065311.jpeg

旅茶盌 :「相生)(入れ子)

茶入 :「 野点」2011/4/16



# by takodenkama | 2018-12-15 11:03
2018年 11月 30日

茶入「大海」と「茄子」

昨日今日と二日続けて土捻りをやった、特に必要に迫られている訳では無いが何故か「大海」と「茄子」の茶入に無性に心が焦がれた・・・。

多分、先日、宇治の「朝日窯」にお邪魔して井戸茶盌を一点物にし、その後に隣の「福寿園」で抹茶を挽いたので、自家用の茶入を新しくしたいとの欲求に衝き動かされたのだろう・・・・・。

画像は上が鏡像、下が轆轤上の現物、この状態で常に作陶している。

茶入「大海」と「茄子」_e0048046_22401679.jpeg
茶入 :「樫原大海」2018/11/29
茶入「大海」と「茄子」_e0048046_22404471.jpeg
茶入 :「蛸田茄子」2018/11/30


# by takodenkama | 2018-11-30 22:34 | 作陶日記
2018年 11月 27日

徳利の塗蓋

何時も晩酌に引き出して昵懇にしている「時雨亭」(800cc)と「笑謝」(500cc)と命名している徳利に日頃の愛顧に応えるべく塗蓋を誂えた。


両徳利ともに焼成以来とても気に入っており日々の晩酌を共し、当に朋友的存在、心を込めて形や色、機能を満足させるべくデザインしてみた。


「時雨亭」の方は削り出し、「笑謝」はコルクの栓を雇い入れとした、共に素材は素麺の箱を分解したバルサ材だ。


初めての試みとしては削り出しよりも雇いざねの方が難度が高そうだったが、何の問題もなくワインのコルク栓で首尾は上々・・・・・・・。


仕上げの漆塗は経年変化を考慮して透明の塗立てとした、益々愛着が昂じ日々の酒量の増加を訝ること多少・・・。

徳利の塗蓋_e0048046_22322358.jpeg
「時雨亭」2014/11/13
徳利の塗蓋_e0048046_22325240.jpeg
「笑謝」2016/02/06


# by takodenkama | 2018-11-27 22:30 | 作陶日記
2018年 11月 26日

刺子の仕覆


刺子で茶盌の仕覆


仕覆は以前から材料などは揃えていたが、中々手強そうでその製作は先送りにしていたので、十年越しの実行となった。


色々と試行錯誤のすえに、藍染の生地に刺子をして仕覆に仕立ててみた。


締め緒と連(つが)り糸は伊藤組紐店の別注品、真綿も入れて本式の仕立とした。

古代裂のストックも少しばかり手元にあるが、寂びた風情をと刺子で挑戦してみたが柄が大き過ぎて少し華やかになってしまった・・・・・・。


中に入っている茶盌は以前に製作した「碧巌」です。


刺子の仕覆_e0048046_09402538.jpeg
藍染刺子:仕覆「碧巌



# by takodenkama | 2018-11-26 22:59 | 作陶日記
2018年 07月 18日

角茶入「來往」

先日来の ”匣シリーズ” の続きで、今まであまり目にすることが無かったのだが、角茶入を作ってみた。

これは刳抜ではなく板寄せで挑戦した、焼き色が少し浅めだがゴツゴツしていて面妖!
蓋も素麺の箱を分解して作ってみた、漆も厚く仕上げてそれなりの雰囲気を狙っている。

そのうちに、仕覆も簡単そうなので是非自分で縫ってみたいと思うが作法どうりに扱えるか少し疑問だ………。

本日の成果
角茶入「來往」_e0048046_07554464.jpg
茶入:銘「來往」らいおう 高さ65mm x 口径20mm x 幅 56mm x 奥行 56mm 古信楽窖窯土 焼成 July 10 2018

孟城坳 裴迪

結廬古城下

時登古城上

古城非疇昔

今人自來往


いおりをむすぶ こじょうのもと

ときにのぼる こじょうのうえ 

こじょう ちゅうせきにあらず 

こんじん おのずかららいおうす


  • 疇昔昨日という意味もあるが、ここでは過日。昔。













# by takodenkama | 2018-07-18 08:32 | 作陶日記
2018年 07月 17日

祇園会前祭山鉾巡行

今日は祇園祭の山鉾巡航、とてもこの日に相応しい好天に恵まれ大勢の人出とTVでは伝えている。

20年ほど前には両替町の角に事務所があって、この時期いつも見物していたので今はもう見ることは無い。
その後、高山に単身赴任していたので、高山祭も授業の関係で、春、秋ともよく見せて頂いた。

私は大津の生まれなので、小学生の頃から大津祭に親しんでいてこれらの三つの祭り特有の囃子の違いや
調子についてもとても興味深く蘊蓄をもっている。いづれも大好きでノスタルジックな気分を呼び起こさせる。

さて、2点披露していなかったのでUPしておく

本日の成果
祇園会前祭山鉾巡行_e0048046_09001287.jpg
茶碗:銘「風日」ふうじつ 高さ 60mm x 口径 136x142mm x高台径 45mm 蛸田青秞 信楽土 焼成 July 10 2018

擬古         李白
今日風日
 明日恐不如
春風笑於人 何乃愁自居
吹簫舞彩鳳 酌醴鱠
千金買一醉 取楽不求餘
達士遺天地 東門有ニ疏
愚夫同瓦石 有才知卷舒
無事坐悲苦 塊然涸轍魚

古のうたに擬(なぞら)えて今日(こんにち)風日(ふうじつ)好ろし          

明日(みょうにち)は恐らく妙(し)かざらん                    

春風(しゅんぷう)は人に向かって笑う                       

何(なん)ぞ乃(すなわ)ち愁(うれ)いて自(み)ずから居(い)るやと       

簫(ふえ)を吹いて彩(あや)ある鳳(おおとり)を舞わしめ             

醴(あまざけ)を酌みて神(たえ)なる魚を鱠(なます)とせん            

千金をもて一醉(いっすい)を買い                         

楽しみを取(もと)めて余(あと)を求めず                     

達(すぐ)れし士(ひと)の天地を遺(す)てたるためしは              

東門にニ疏(そ)あり                               

愚かなる夫(おのこ)は瓦と石に同(ひと)しく                   

才有るもののみ卷舒(けんじょ)を知る                       

坐(い)ながらに悲しみ苦しみて                          

塊然(かいぜん)として涸(か)れたる轍(わだち)の魚のごときを事とする無からん  



祇園会前祭山鉾巡行_e0048046_09000329.jpg
茶碗:銘「清晨せいしん 高さ 54mm x 口径 148mm x 高台径 45mm 青磁秞 いど土 焼成 July 10 2018

題破山寺後禅院    (常建)

   

   清晨入古寺  初日照高林  

   竹逕通幽處  禪房花木深  

   山光悦鳥性  潭影空人心  

   萬籟此都寂  但餘鐘磬音  


破山寺の後の禅院に題(しる)す             

清き晨(あした)に古き寺に入れば            

初(ほの)かなる日は高き林を照らす           

竹のしたの逕(みち)は幽(ふかき)処に通じ       

禪房(ぜんぼう)には花木(かぼく)の深し        

山の光は鳥の性(せい)を悦ばしめ            

潭(ふち)の影(ひかり)は人の心を空しくす       

萬籟(ばんらい)は此(ここ)に都(すべて)寂(ひそ)まり

但(た)だ鐘磬(しようけい)の音を餘すのみ       






















# by takodenkama | 2018-07-17 10:24 | 作陶日記
2018年 07月 15日

匣、函、筥、筐、笥、箱

今回始めて焼成した角匣シリーズの銘々のヒントとして漢字の成り立ちを調べてみた。


匣、函、筥、筐、笥、箱を漢和辞典で調べてみたが詳らかには解らない、はこ構え、

うけはこ等あるが広辞苑、古語辞典、新字源を駆使しても望んでいる回答には程遠い

結果で一字一字の成り立ちや、会意の解明には至らず一寸残念な気がする。


気を取り直して「新唐詩選続編」を紐解くと韓愈の「出門」なる詩にに出会うことが

できた。その中から未夷(みい)、幽(ゆうどく)、参差(しんし)此の三語を新

匣シリーズの命名として登庸することとした。


本日の成果


匣、函、筥、筐、笥、箱_e0048046_07405800.jpg
参差」      」      未夷
陶匣:銘「参差」しんし  高さ 63mm x 幅 57mm x 奥行き 57mm 焼締 古信楽穴窯土 焼成 July 11 2018
陶匣:銘「」ゆうどく 高さ 65mm x 幅 55mm x 奥行き 55mm 焼締 古信楽穴窯土 焼成 July 11 2018
陶匣:銘「未夷」みい   高さ 65mm x 幅 60mm x 奥行き 60mm 焼締 古信楽穴窯土 焼成 July 11 2018



出門       韓愈

長安百萬家,出門無所之

豈敢尚幽獨,與世實參差

古人雖已死,書上有其辭

開卷讀且想,千載若相期

出門各有道,我道方未夷

且於此中息,天命不吾欺


長安には百萬の家あれど、われ門を出でて之(ゆ)く所無し

豈に敢えて幽(しず)かなる獨(ひと)りいを尚(この)まんや、

世と實に參差(しんし)なればなり

古人已に死すと雖(いえど)も、書(ふみ)の上に其の辭(ことば)有り

巻を開きて讀み且つ想えば、千載のもと相い期するが若(ごと)し

門を出でては各々道有れど、我が道は方(いま)や未だ夷(たいら)かならず

且く此の中(うち)に於いて息(いこ)わん、天命は我を欺(あざむ)かじ

参差(しんし)  世の中の常識と私(韓愈)の考えとが食い違っている。

(ゆうどく) 逃避的な独居は好む所ではない。

未夷(みい)   歩む人が少なく、未だ不安定な道である。




# by takodenkama | 2018-07-15 10:03 | 作陶日記
2018年 07月 14日

梅雨明け


梅雨は明けたようだ、列島各地では大雨による未曾有の甚大な被害が報告され心穏やかならずの日々が続いている。

京都では鉾建てや、曳き初めの話題が飛び交い、祇園囃子を習う子供たちの様子が聴こえてくる、愈々あの季節だ

そう「夏日」だ、陶芸を始めた頃には此の季節、セレン赤に魅せられていろいろと挑戦を繰り返していた・・・・。


前回の個展以来、懸案の建盞の焼成に挑戦し続けている。用土を調整し、釉薬を調合し焼成を工夫して結果を求め

ている、燃料が代わったので窯の様子も少し変更してみたいのだが、此の暑さにめげて未だ果たせていない、残念!


本日の成果

梅雨明け_e0048046_07581660.jpg
茶碗:「好雨」こうう 高さ 53mm x 口径 148mm x 高台径 43mm カリ長石釉 井戸土 焼成 July 10 2018

春夜喜雨     杜甫
好雨知時節、当春乃発生
随風潜入夜、潤物細無声
野径雲倶黒、江船火独明
暁看紅湿処、花重錦官城
好い雨は時節を知り、春に当たって発生す 
風に随い夜に潜入し、物を潤して細く声なし
  野の径は雲とともに黒く、江船の火は独り明かし
暁に看る紅の湿るところ、花は重し錦官城 

成都は春になるといつも夜に静かな雨が降る。
雨に潤されて木は緑になり花が開く。    
        夜の雨は暗いが朝になると日が 差して紅の花はしっとりと輝く。
 つぼみはだんだん重くなって花開くのである。 
 まさしく錦のような街となる。        
梅雨明け_e0048046_09404054.jpg
茶碗:「涕泗」ていし 高さ 45mm x 口径 148mm x 高台径 45mm 天竜寺青磁釉 井戸土 焼成 July 10 2018

「登岳陽楼」   杜甫 
昔聞洞庭水 今上岳陽楼 
呉楚東南拆 乾坤日夜浮 
親朋無一字 老病有孤舟 
戎馬関山北 凭軒涕泗流 

昔聞く洞庭の水、今上る岳陽楼     
呉楚は東南に拆(さ)け、乾坤は日夜浮ぶ 
 親朋は一字もなく、老病にして孤舟のみ有り
戎馬は関山の北、軒にもたれれば涕泗流る












 


# by takodenkama | 2018-07-14 14:49 | 作陶日記