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蛸田窯・作陶日記

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2009年 10月 10日

再挑戦。

土曜日(晴)21℃

先日のカリ長石釉がとても気に入ったので、「惆悵」の再々焼成を試みた。 見込みに7つの目跡をと欲張って、重ね焼きを挑戦したが駄目だった。 上下の茶碗がが一カ所で合体してしまった。残念!!!。 だがとてもよい焼成加減で景色は最高に良くなっている。新たな挑戦に意欲を駆られる。

新しい釉薬を作ってテスト焼成をやってみた、これもカリ長石釉を利用して、松葉灰を加えたものだ。 かなりいい景色を得ることができたが、器体がいい加減な楽土だったので高温の焼成に耐えられず少し陥没気味になってしまい傾いている。 これも再挑戦の可能性が期待出来る。

定番の、鬼板/松葉灰釉の引き出し黒茶盌は、引き出し時の鋏跡も凛々しく、引き締まって仕上がった(写真はあまりよくないので後日再撮影の予定)。

本日の成果

再々焼成した「惆悵」
再挑戦。_e0048046_22241744.jpg


新しい釉薬の茶碗
再挑戦。_e0048046_2224467.jpg

茶盌:銘「歳落」高さ 82mm x 口径 108mm x 高台径 45mm 松葉灰釉 楽土 焼成 '09/10/10

太原早秋   李白
歳落眾芳歇
時當大火流
霜威出塞早
雲色渡河秋
夢繞邊城月
心飛故國樓
思歸若汾水
無日不悠悠


歳落ちて眾芳(しゅうほう)歇(や)み 
時は大火の流るるに当たる       
霜威(そうい)塞(とりで)を出でて早く
雲色河を渡って秋なり         
夢は繞(めぐ)る邊城(へんじょう)の月
心は飛ぶ故國の樓           
歸らんと思へば汾水の若(ごと)く   
日として悠悠たらざるは無し      


*歳落  一年の半ばを過ぎ年末に近づくこと。

定番の引き出し黒茶盌(scissors)
再挑戦。_e0048046_22251125.jpg

茶盌:銘「烏夜」高さ78mm x 口径 122x114mm x 高台径 50mm  鬼板/松葉灰釉 古信楽土 焼成 '09/10/10


烏夜啼     李煜

無言獨上西樓    
月如鈎       
寂寞梧桐深院 鎖淸秋

剪不斷       
理還亂       
是離愁       
別是一般滋味 在心頭


言葉も無く 獨り 西樓に上れば       
月は鈎の 如く               
寂寞たり 梧桐しげる 深きにわの清秋を鎖せる

たち剪りても 斷たれず           
理のえて 還た 亂るるは          
是れぞ離れの愁い              
別に是れ一般の滋味の 心頭に在り      


by takodenkama | 2009-10-10 22:29 | 作陶日記


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