2006年 11月 15日
水曜日(晴)17℃ 午前、午後と二度に分けて焼成を行った。 夏頃からハイカロリー炭が、まったくだめでローカロリー炭になってしまっていて、なかなか思うように温度が上がらない。 以前は楽に1300℃は超えていたのに、最近では1200℃がやっとといった状況が続いている。 製造元に苦情を言ったところ ”11月には以前の原料に戻す予定です” と大らかなものでまったく頓着ない。 当然、この炭は陶芸用に特化している訳ではないのでカロリーの保証とて明言されておらず、致し方なしか・・・・・・・・・・。 今日も、午前中の、赤化粧、黒楽はそれなりに雰囲気が出てきたが、チタンマット青釉には温度不足だった。 午後は1300℃超を目標にしていたが1200℃止りだった、やはり白萩釉/蕎麦釉には不足だった。同時に窯に入れた、再焼成の窖窯土焼締、鬼板釉引き出しもやはり温度不足。再々焼成も視野に入れておこうと思う。 炭については、今日電話で確認したところ、既に原料は入荷していて ”以前のものが入手可能” との事で、早速注文を入れておいた。明日には使えると思う。 今日の収穫は2度目の焼成をしたトルコ青釉、最初は「第2回蛸田窯・百陶展」に出品した茶碗と水指のコンビで「海棠」、「水盛」(両方とも既に手元には無い)今回はその釉に、更に炭酸銅とコバルトを加えた結果より深い色味になった。 黒楽も酸化鉄を少し加えて、より引き締まった深みのある艶やかな黒になってきた。 鬼板釉を使った再焼成の”引き出し黒は”、うっかりしていて引き出すのを忘れて焼き切ってしまった。温度も不足気味で黒みが締まらなかったが、それなりに雰囲気は出来た。 本日の成果、茶碗一覧、7点の色味がそれぞれなのでこの方が違いがよく分かる。 完全にマット状に成ってしまったチタンマット青釉の茶碗。 茶碗:銘「渡水」 口径 11.6cm x 高さ 8.2cm x 高台径 5.1cm チタンマット青釉 上信楽土 焼成 '06/11/15 尋胡隠君 高啓(明初) 渡水復渡水 看花還看花 春風江上路 不覚到君家 渡水を渡り,またを渡る 花を看,また花を看る 春風 江上の路 覚えず 君が家に到るを 炭酸銅とコバルトを加えてより深みの出たトルコ釉の茶碗。 茶碗:銘「鳴沙」口径 11.8cm x 高さ 7.8cm x 高台径 5.1cm トルコ釉 上信楽土 焼成 '06/11/15 春日懐江江上 高啓(明初) 一川流水半村花 旧屋南隣是釣家 長記帰蓬載春酔 雲籠残照雨鳴沙 一川の流水 半村の花 旧屋の南隣は是れ釣家 長に記す帰蓬、春の酔を載せ 雲は残照を籠め 雨は沙に鳴る 新しい試みだが、白萩にブク、蕎麦釉は温度不足、次焼成で見込みの出そうな茶碗???。 引き出し忘れだがそれなりに雰囲気の出来た黒茶碗。 茶碗:銘「敲門」口径 12.8cm x 高さ 8.1cm x 高台径 5.7cm 鬼板/松灰釉 上信楽土 焼成 '06/11/15 梅塢 高啓(明初) 春暗花如雪 難遭落漠魂 空林酒醒処 月堕客敲門 春は暗くして花は雪の如く 遭い難し落漠の魂 空林 酒醒める処 月は堕ちて 客 門を敲く ほぼ完璧な釉の状態に成った黒楽茶碗。 茶碗:銘「一貫」口径 13.2cm x 高さ 8.7cm x 高台径 5.7cm 黒薬 上信楽土 焼成 '06/11/15 こちらも中々の出来と成った赤化粧の茶碗。次は総化粧にする予定。 聞鐘 高啓(明初) 日暮遠鐘鳴 山窓宿鳥驚 楓橋孤泊処 曾聴到船声 日暮れて遠鐘鳴なり 山窓、宿鳥を驚かす 楓橋 孤泊の処 曾て船に到るの声を聴く 4度目の窖窯土焼締茶碗、今一度最高温度にして焼成に挑戦してみたい。
by takodenkama
| 2006-11-15 22:20
| 作陶日記
|
アバウト
カレンダー
検索
RINK
Flickr•蛸田窯
蛸田窯作陶日記(一) daï sugasawa つみ木 NA•DA designbacks 割烹「竹下」 ”枝魯枝魯” 京舞鶴池屋 TL125BIALSと懲りない仲間たち 八日市大凧会館 月読窯 *蛸田窯・兀兀へのメールはこちらから。 外部リンク
以前の記事
2020年 03月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 07月 2017年 04月 2017年 03月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 06月 2016年 05月 more... 記事ランキング
その他のジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||